柊のはっぱは尖ってる

好きなものの、好きなところを、好きなだけ

#08 バタークリームはずるい。

バターは、ずるい食べ物だと思います。
おいしい。すごくおいしい。やめられないとまらない。

 

ちなみにこの「ずるい」という言葉を使うと母に嫌な顔をされます。ずるいってよくない言葉だよ、と。調べてみると、

精選版 日本国語大辞典 「狡」の意味・読み・例文・類語
ずる・い【狡】
〘形口〙 ずる・し 〘形ク〙
① 当然するべきことをなまけたり、自分の利益を得たりするためにうまく立ち回る性質である。悪賢い。横着だ。こすい。狡猾である。
※大学垂加先生講義(1679)「武毅はずるうなき也」
当世書生気質(1885‐86)〈坪内逍遙〉二「なんだか険のんぢゃアないか。君も中々ずるくなったネ」
② しまりがない。ふしだらである。身持が悪い。淫乱である。
※雑俳・川柳評万句合‐明和元(1764)鶴三「ずるひ下女しかられながら二ふくのみ」
③ むごたらしい。残酷である。
※歌舞伎・千代始音頭瀬渡(1785)序幕「是れより老母をずるく殺し、止めを刺す」

確かにこう読むと、ずるいって言葉の感じるニュアンスから本来の意味は変わってきている気がします。

それをやられちゃ勝てないよ、みたいな。

もちろんアンフェアなことをされてずるい!と思うこともありますが、褒めてるニュアンスな「ずるい」もありますよね。

 

話が盛大に逸れましたが、バターにはとても勝てません。完全降伏。

焼き菓子も、料理も、バターというフレーズは大変食欲をそそりますね。勝てません。

その中でもデザートな、スイーツなバターのことを書きたいと思います。

 

きっかけは母です。母が好きだったんですよね、バタークリーム。バタクリ。ちなみにこの企画でバタクリ書くよって言ったら「そんなにあたしの真似する〜?」って言われましたがそういうことじゃないです。でも味覚が親と近付くのは仕方ないと思うんですよね。親が美味しいと思ったものが食卓に並んで日常的に食べるわけですから。

話は戻って、当然ながら生クリームも好きです。おいしい。あんまりてんこ盛りだと気持ち悪くなることもありますが、それはバタクリも同じなので何事も適量というものが素晴らしいですね。

 

バタクリ。

しれっと略しましたが、ちょうど自分が中学生くらいの頃からじわじわと流行してきた気がします。母世代の子供のころはそんなに美味しくないバタクリが多かったようで、あまり良い印象がない人も多いみたいですね。

生クリームよりも日持ちする上にデコレーションがしやすいため、生クリームの下級品みたいな扱いをされてたようです。Wikipediaでもそんな感じです。

 


自分が意識して「美味しい!好き!」に気付いたのは、中学生の頃です。横浜駅の地下のあたりに、カップケーキのお店がありました。

検索して…自信持って「ここや!」ってとこがなかったんですけどたぶん「SWEETIE PIE by PARIYA」そんだったのかなと…

種類豊富で、サイズもミニサイズとビックサイズがあって、美味しかったなぁ…

塩キャラメルとか。チョコミントとか。

いかんせん最初に買ってもらったガラケー時代なので写真がないんですよね。

 

家庭内でもお土産の定番になってた気がします。

よく覚えてるのが、当時吹奏楽部のコンクールがあり「地区大会突破できたらご褒美に〇〇個!県大会突破できたら〇〇個!ダメだったら慰めに〇〇個!!買って!!」みたいなご褒美に設定してた気がします。

ちなみに無事地区大会突破、県大会で惜しくも…だったので2回食べれました!

 

バタクリの方がホイップよりも切り分けやすいのでシェアしやすかったり、上記の日持ちもするので晩ごはん→朝ごはんにもアリですからね。

 

そこから色々取り寄せたり買いに行ったり食べに行ったり、自分と母の長いブームが始まりました。

バタクリが挟まってると聞いて開店直後の東京駅の「プレスバターサンド」に並んだり(美味しいけどキャラメルいらなくない?と思ってた)、ユーハイム「フランクフルタークランツ」(名前が変わってユーハイムクランツになったんですね)は一時期お土産になりまくりでした。

エシレのでかいバターの塊みたいなケーキをちょびっと、ちょびっとずつ切り分けて食べたりするのも幸せなんですよね。

すこし室温で柔らかくさせてから食べたり、固いままシャクシャクと食べたり、食べる人の匙加減で質感を変えて楽しめるのもバタクリの良いところな気がします。

 

最近美味しかったのは、恵比寿にある「Atelier plein 恵比寿」さんのアフタヌーンティーで食べることのできる「あふれるバターサンド」ですね。

持ち歩きも持ち帰りもできないよなぁ!これは!と食べて脊髄が理解する、クッキーのサクほろ、柚子の爽やかさ、あふれてくるバターのなめらかさ…また食べに行きたい!

 

地元のローカルなケーキ屋さんでバースデーケーキをバタクリで作ってくれるお店があり、そこでバタクリケーキを注文したりもしました。美味しかったなぁ!

小さいローカルなお店でもほっこり美味しいバタクリに出会えることがままあります。

もちろんクリームじゃなく、バターたくさん使ったクッキー!みたいなものも好きですが…当たり外れが多いので中々これ!というものに出会えません。香料っぽかったりするとがっかりです。

横浜駅のタカシマヤ地下にある「Shobre」さんのラウンドベビーというクッキーが最高ですね。リッチバターが一番好きです。横浜行ったらほぼ必ず買います。

12枚入って700円くらいなので毎回「こんなに安くて良いんですか!?」になる。塩気のガッツリ効いたゴルゴンゾーラ、より香ばしいヘーゼルナッツ、甘酸っぱいドライフルーツが加わったベリーベリーベリーも美味しいですが、ナチュラルなリッチバターが結局優勝するんですよね…

横浜お越しの際はぜひ。

 

最近はバターを謳う香料のクリームのものも増え、がっかりすることも多いバタークリームなのですが、美味しいお店知ってるよ!ということがあればお気軽に教えてください!

 

では!

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