柊のはっぱは尖ってる

好きなものの、好きなところを、好きなだけ

#22 あまちゃんは親戚かもしれない

ついに明日から、再放送が最終週に突入します。

あまちゃん

今回の28好きにとりあげるかも悩んだんですが…続きにて。

 

 

放送当時は高校生、いまは社会人です。

東北の人間でもありません。

当時からものすごい数のレビューがありましたし、あま絵、なんてハッシュタグもあったりして、世間があまちゃん一色だったのをよく覚えています。

もうたくさんのレビューがあり、いまさら感もあるんですが…それでもやっぱりあまちゃんは好きだなと、再確認をした再放送でしたね。

 

リアルタイムの頃、高校生でしたが、そこがものすごいオーシャンビューな高校でした。まぁググると特定できちゃいそう(正確には2〜3校に絞れる)なくらい海近で、運動部は狭いグラウンドを取り合いつつ、取れない日は「浜練」といって砂浜で走ったりするくらい。

学校サボって防波堤でしばらく海眺めてから学校行ったりしてました。なつかし!

そんな環境だったので、2011年の入学式だったか、入学前説明会だったか、校長先生がジョークのつもりだったのかわかりませんが「津波が来たらここは終わりです」と言ってローカルに炎上したりしてました。その次の年度には異動してましたね校長。元気かなぁ。

 

そんな、高校3年生の春〜夏に放送してたのがあまちゃんでした。

クドカンの朝ドラ!面白そう!とひさびさの朝ドラ視聴に家族でスタートを楽しみにしてましたね。

能年玲奈さん演じる、猫背で地味で暗いヒロイン・アキよりも、よっぽどインパクトがある小泉今日子さん演じる母・春子。相当なインパクトで連呼される「じぇじぇ」。ウニ、海女、海の綺麗さ、鮮やかさ。

あの頃、海を綺麗に映した作品っていうのも少なかった気がするんですよね。

 

個性と個性と個性がぶつかり合いまくるキャラクターたち。もう話が進まなくても喋ってるの見てるだけで楽しい。中身はわからなくても楽しい。

春子が高校生だった1984年、その前後の流行やヒットソングも流れたり話題に上りますが、ぶっちゃけ1995年生まれの自分にはよく知らない・わからないものもたくさんあって、それでも会話が楽しくて見てたなぁ。

放送当時は一回じゃ処理できなくて、BSの早あま、本放送、昼放送、そもそも録画…と何度も見てました。

号泣してから学校行ったりも、したなぁ。

 

この好き企画はなるべくネタバレを避けたいので、あまり直接的には書かないようにしているのですが(それで悩んで時間余計にかかるんですが)、放送当時といまとで圧倒的に変わったことは、自分のアイドルへの解像度の高さです。

 

ここでいうアイドルは、たぶんアーティストとされる人も含まれてて、学校で人気の先輩とか、そんな人も含まれるような…

笑顔になれて、元気をもらえて、いなくてもその場が明るくなって、その人のことを考えちゃったり、大好きになっちゃう。そんなアイドル。

作中にはいろんな肩書きのアイドルがいますし、なりたかった人もなれなかった人も、過去形の人も現在形の人もいる。そのアイドルを想う気持ちは、10年経ってわかりすぎるくらいにわかる自分がいて…ね。10年前の自分はCDたくさん買って推しに会いにいく自分なんて想像できてなかったよね、ごめんて。

 

誰かに会いにいくために大学やバイト・仕事を頑張って、楽しんで帰る。楽しかった思い出を反芻しながら日々を過ごして、また会える日を指折り数えて頑張る。

アキやユイちゃんに会いに北三陸へ遠路はるばるやってくる"オタクさん"たちの表情を見てるとね…泣けるんですよ…

 

もちろん太巻さんをはじめとするアイドルたちの裏側の人(この企画で何度か言及している、大人たち)のシーンはより胃が痛くなり、しんどさは増しますね…

春子さんの過去話はもう、苦しくてなぁ…

 

あまちゃんの主人公はもちろんアキなんですけど、ユイちゃん、春子さん、夏ばっぱ…みんなの物語が最後どこに到着するのか。知ってるんですけど、わかってるんですけど、もう一度ゴールに一緒に辿り着けるのが嬉しいです。

何年も好きな作品とかコンテンツって、実家みたいな感覚になる気持ちあるじゃないですか、帰ってきたなぁ…みたいな。

自分にとっては水樹奈々さんとか、らんぺちゃんもだんだんそうなってきてます。

 

あまちゃんは、実家というよりも、久しぶりにあっても変わらない親戚みたいな感じだなぁって思いました。

ちょっとやかましくて、デリカシーなくて、でも受け入れてくれる。夏ばっぱや海女クラブのせいかもしれないですけど、東京編の人たちも結局は受け止めて迎えてくれる。

まーたおんなじ話してるけど、大人になって聞いたら全然違って聞こえるんだなぁ、おじさんおばさんたちの話…そんな気分。

実家とは感じないのは、あくまでも北三陸の物語だからでしょうね。神奈川にほぼずっといる自分には、帰る場所だとは思えない。でもそのくらい、あの町は"ある"し、あの町の皆さんは"居る"んですよね。

きっと今でもあの駅舎に着いたらゴーストバスターズが聞こえてくるし、ウニ丼が売られているし、日に焼けたアキちゃんユイちゃんポスターが貼られてるんだろうなって、手に取るように想像できる。

 

たった10年で見え方・作品の受け止め方が変わるんだったら、また次の10年後にはどんな作品に見えるんだろうな…ってのが気になりました。

アキちゃんに近かった2013年、ミズタクに近付いた2023年、2033年には…春子さんにはまだ早いけど、吉田くんあたりの目線で見れるかもしれないですね。

 

と、ここまで良い感じに書いてきましたが、今週分がまだ見れておらずなので追いつくために!帰ったら即録画再生して明日から追いつこうと思います!

初めての人が楽しめるかはわかりませんが!10年前にいっしょに走っていたみなさんもよかったらもう一度、あの日を飛び越えましょう。

 

では!

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